AIコンテンツ生成事業の「Runway」、14.1億ドルを調達

コンテンツクリエーター向けの生成型AIを開発するスタートアップ、Runwayが、大きな資金調達を行いました。この調達はGoogle、Nvidia、Salesforceを含む投資家からの14.1億ドルという額で、昨年12月に発表したシリーズCの資金調達ラウンドの追加分です。Runwayは、この新たな資金を使って研究努力をスケールアップし、社員数を増やす予定です。

Runwayは2018年にCris Valenzuela氏、Alejandro Matamala氏、Anastasis Germanidis氏によって設立されました。彼らは元々、ニューヨーク大学(NYU)の芸術学校で出会い、AIの創造的な可能性に対する好奇心を共有していました。これがきっかけとなり、映画製作者、撮影監督、写真家向けのAIパワードツールの開発を始めました。

近年、Runwayは特にビデオ面での生成型AIに焦点を移してきました。現在の主力製品は「Gen-2」というAIモデルで、テキストプロンプトまたは既存の画像からビデオを生成します。

ただし、Runwayの野望はツールセットを開発するだけで終わるものではありません。最近では、エンタープライズクライアント向けの制作パートナーとして機能するエンターテイメント部門、「Runway Studios」を設立しました。また、「AI Film Festival」を開催し、これはAIが全体または一部で制作した映画を披露する最初のイベントの一つと主張しています。

CEOのValenzuela氏によると、Runwayの顧客基盤は現在、Fortune 500やGlobal 2000の企業から「何百万人もの」個々のクリエーターにまで広がっています。最近のFreshBooksの調査では、企業の25%が生成型AIツールをテストしており、約33%が来年中に職場で生成型AIを試す予定であることが明らかになりました。

Valenzuela氏は、「現在のコンテンツ制作は非常に高コストで時間がかかる」と述べ、「私たちはこれらのコストと時間の要素を可能な限りゼロに近づけるための支援を行いたい。特に、企業のコンテンツニーズは増加する一方である」と語りました。「私たちの目標は、コンテンツ制作を再構想し、新たなタイプのクリエイティブスイートである『生成型スイート』を構築すること」と付け加えました。

このシリーズCの拡張ラウンドにより、Runwayの企業価値は15億ドルに達し、これまでの資金調達総額は23.7億ドルとなりました。これにより、RunwayはCohere、Character.ai(15億ドル)、Stability AI(約10億ドル)など、資金調達の面で先頭を走る生成型AIスタートアップの一つとなりました。

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